カビくさいほうの。
私はそれに毎日揺られ都心へ向かう。
西武線には数多くの種類の車両が走っている、2000系もそのまた1つである。
歴史は古く登場は昭和52年*1、そんな車両が未だに走っている。2000年前半にはリニューアル工事と称し老朽化対策等の30000系に準じた改造を行った。
しかしながら今でも2000系は界磁チョッパ制御という制御方式で動いている。地方から出てきて都会の新しい電車の音に聞き慣れた頃に聞けば懐かしく感じるのではないであろうか、少なくとも私はそう感じた。
車内には年季の入った雰囲気が漂い、シートはバケットシートなんかではなくいわゆる1枚張りのバネがよく効くものであったりと古いというイメージを植え付けてくる。
この季節になれば冷房の空気がひんやりと、そしてカビ臭く吹き付けてくる。
古い車両の空調といえば両極端であり、ヒーターがついていれば足元が熱く、冷房がついていれば風邪を引くのではないかというほど冷えている。
ただこの2000系は言うほど寒くもない、むしろぬるい時もある。
そうして高田馬場駅に降り立った私は山手線という比較的新しい車両と最新車両が走る路線へと乗り換えていくのであった。
新しい車両もいいけれど、東京で古い車両が乗れる一つの手段。西武線へぜひ乗っていただきたい。
*1:新2000系は昭和63年